制度確認日:2026年9月16日。一般的な情報であり、個別の取引の適格性を判断するものではありません。
カナダで住宅を買う際は、法律上購入できるか、どの税金がかかるか、融資が承認されるかを別々に確認します。頭金があっても購入資格があるとは限らず、連邦の例外に該当しても自動的に免税にはなりません。在留資格、許可の期限、過去の購入履歴、物件の住所をそろえ、取引を担当する法律専門家に確認してもらうことが出発点です。

確認日時点で、連邦の Prohibition on the Purchase of Residential Property by Non-Canadians Act は有効で、廃止予定日は2027年1月1日です。2023年1月1日に施行され、現行の予算実施法第237条が廃止をその4周年に定めています。一部の解説に残る「2年間の禁止」は古い情報です。ただし、現在の法定予定日が今後の法改正を否定するものではありません。法律本文と現行の施行・廃止時期の条文を参照してください。
個人についての non-Canadian は、カナダ市民でも、Indian Act に基づく登録者でも、永住者でもない人を指します。永住者が就労許可の例外を使って初めて禁止を免れるわけではありません。外国設立の法人や、非カナダ人に支配される一定のカナダ法人・事業体も対象になり得るため、会社名義なら対象外とはいえません。法律第2・4条と関連規則が根拠です。
物件の範囲と例外の全条件を確認する
対象住宅には、住戸数が3以下の戸建てなどの建物に加え、独立した所有権がある、またはその予定のコンドミニアム、連棟住宅、セミデタッチド住宅の各区画が含まれます。3戸も対象です。4戸以上の建物全体を買うことと、大規模マンション内の1戸を買うことは異なります。2021年の統計地理区分による国勢調査大都市圏(CMA)・国勢調査都市圏(CA) の外にある住宅は規則で除外され、更地も2023年3月27日から対象外です。CMHC のFAQにある住所検索地図で境界を確認し、「田舎」「別荘」や都市名だけで判断しないでください。この連邦規制の対象外でも、土地・税金・用途に関する他の規則がなくなるわけではありません。
就労者の例外には、就労許可を持つか、移民・難民保護規則第186条により就労が認められ、購入日に許可または就労権限の有効期間が183日以上残っていることが必要です。すでに183日カナダに住んだという意味ではなく、すべての就労許可が該当するわけでもありません。さらに購入件数の制限があります。規則第5条は住宅を1件を超えて購入していないことを定め、CMHC の説明では禁止期間中に住宅を購入したことがないこととされています。その期間の取引履歴を法律専門家に確認してもらいましょう。「現在の保有数が1戸以下」に置き換えたり、以前の物件を売れば再び例外を使えると考えたりしないでください。
留学生の例外は、指定教育機関で認められた課程に在籍すること、購入年の前の5課税年度の各年に必要な所得税申告をすべて行っていること、その前の5暦年の各年に244日以上カナダに実際に滞在していること、購入価格が50万カナダドル以下であること、そして上記の住宅購入件数制限をすべて満たす必要があります。税申告と実際の滞在は別条件で、就学許可を5年間持っていただけでは足りません。第5条(a)とCMHC の留学生向け説明を参照してください。
他の例外にも個別の条件があります。保護対象者と、難民申請を提出しただけの人は同じではありません。申請者に関する該当例外では、申請に審査への付託資格があると認められ、Refugee Protection Division に送られている必要があります。外交関係の例外では、カナダ外務当局の儀典長が発給した有効な外交・領事・公務・特別代表としての受入認可が旅券内に必要で、外交旅券だけでは足りません。条件を満たす配偶者・コモンローパートナーとの共同購入には例外がありますが、結婚していれば単独購入も自動的に対象外になるわけではありません。法律第4条と規則第6条に照らして書類を確認します。
禁止されるのは直接・間接の購入であり、すべての既存の外国人所有者に売却を求める制度ではありません。規則は、個人が死亡、離婚、別居、贈与により権利を取得する一定の場合や、自ら住むための賃借などを purchase の定義から除外しています。2023年1月1日より前に売買契約上の義務を負った場合の条文もあり、決済日だけで判断できません。条件付き契約も当然に規制外とはならないため、拘束力のある約束をする前に確認が必要です。購入の定義と例外、法律第4条(5)を参照してください。
禁止に違反した購入者や、違反と知りながら購入を助けた人・事業体は、略式手続で有罪となった場合、最高1万カナダドルの罰金を科され得ます。非カナダ人の購入者の有罪判決後、担当大臣の申立てと法定条件に基づき、裁判所が売却を命じることもあります。自動的な処分ではなく、罰金を払えば購入できる制度でもありません。第6・7条と裁判所による売却命令の条件が根拠です。
取得時の税金、融資、維持費を分けて計算する
BC州の Additional Property Transfer Tax は通常の不動産移転税とは別です。該当する外国籍者、外国法人、課税対象受託者について、Capital、Fraser Valley、Metro Vancouver、Central Okanagan、Nanaimo の5地域では、取得する住宅の公正市場価値に対する持分に通常20%が課されます。Tsawwassen First Nation の条約対象地にはこの追加税は適用されません。条件を満たすBC州推薦者には免税があり得ますが、就労許可があるだけで州推薦者になるわけではありません。BC州の税率・地域・免税条件を確認し、連邦の就労者例外を州税の判定に流用しないでください。
オンタリオ州の NRST は2022年10月25日から25%で、州全域を対象とし、通常の土地移転税とは別に計算します。住宅、購入者、免税の定義は独自で、一般に1〜6戸の一世帯住宅を含む土地が対象です。連邦の3戸という区切りは使えません。共同購入者の一人が課税対象の外国事業体等に該当し、免税がなければ、その人の持分だけでなく住宅取引全体の対価に NRST がかかる場合があります。所得税上の非居住者という区分とも別です。オンタリオ州のNRST案内を確認し、将来PRになる予定だけで決済時の税金が不要とは考えないでください。
トロント市には Municipal Land Transfer Tax(MLTT)もあり、2025年1月1日からは一定の外国人による住宅購入に10%の Municipal Non-Resident Speculation Tax(MNRST)が適用されます。市の税金は州税を置き換えません。免税条件をそれぞれ確認する必要があり、連邦の購入資格表だけでは総費用を計算できません。トロント市のMLTT・MNRST案内を参照してください。取得時の税金と、保有中に生じ得る空き家関連の税負担も区別します。
頭金のほか、法律・公証サービス、権原保険、固定資産税の精算調整、住宅検査などの決済費用が考えられます。金額は物件、地域、サービス範囲で異なるため、全国一律の定額は示しません。FCAC の購入費用案内とIRCC の購入ガイドを確認項目の出発点にできます。住宅検査は状態を知るための手段であり、すべての欠陥の発見や検査費以上の節約を保証しません。検査結果によって再交渉や撤回ができる余地を残したい場合は、適切な契約条件を担当専門家に確認してもらいます。
購入後も住宅ローン、固定資産税、住宅保険、暖房・水道光熱費、修繕費、該当するコンドミニアムや strata の管理費が続きます。IRCCとFCACも継続的な住居費を計画に含めています。収入、他の借入れ、修繕用の予備資金を踏まえて予算を組み、金融機関の融資上限をそのまま購入目標にしないことも選択肢です。
金融機関は収入、支出、債務、信用履歴、返済能力を別途審査するため、法律上購入できても融資は保証されません。海外の信用履歴が同じように認められるとは限らず、受け付ける収入・信用書類を確認します。新規移住者は全員審査が遅い、同じ融資比率になる、と一括りにはできません。FCAC の融資準備案内とIRCC の信用履歴説明を参照してください。頭金が価格の20%未満なら通常 mortgage loan insurance が必要です。この債務不履行保険が主に守るのは貸し手であり、買い手の失業や返済困難を補償するものではありません。
確認日時点で、OSFI が連邦監督下の貸し手による債務不履行保険が付かない多くの新規住宅ローンに求める審査金利は、「契約金利に2パーセントポイント加えた率」と「5.25%」の高い方です。返済能力を確認するための金利で、実際の提示金利ではありません。更新時に借入額も償還期間も増やさず、条件を満たして金融機関を変更する場合は扱いが異なります。すべての貸し手、ローン、更新に同じ説明を当てはめないでください。OSFI の現行最低審査金利を確認できます。
不動産の購入により永住権や市民権を自動的に得られるわけでもありません。永住者となるには移民法上の申請・承認手続が必要で、帰化には別の資格と手続があります。権利証はその代わりにはなりません。移民・難民保護法第21条とIRCC の市民権申請資格が参考になります。
契約前に在留資格と許可の書類、禁止期間中の購入履歴、住所と所有権の資料をそろえ、法律専門家に購入資格と各段階の税金を確認してもらいます。そのうえで金融機関の承認条件と費用明細を入手しましょう。在留計画、勤務する都市、予算が未確定なら、同じ資金計画で賃貸と購入を比較できます。賃貸を失敗と考える必要はありません。当初の住まいはカナダの宿泊・短期賃貸ガイド、その他の生活準備はカナダ生活ガイドにまとめています。
